日本語教室(夜)のオンライン学習レポート


 日本語教室(夜)オンライン学習について

                           日本語教室(夜) 代表 M.S 

                          

 

 新型コロナウイルス感染拡大により日本語教室は3月から休みとなり、そのまま新年度に入る事となりました。5月には6月にはとの想いとは裏腹に教室の再開はかないませんでした。

 

 そのような状況の時に、3月から個人ベースでオンライン学習をしていたスタッフからきちんとした学習でなくても学習者と会話が出来る機会を設けたらどうかとの提案がありアンケートも実施しました。先の見通しが立たない時でしたので是非他のスタッフにも取り組んで頂くように声掛けを行い、WEBに詳しいスタッフが講習会も開催しました。

 

 多くのスタッフがオンライン学習に取り組むようになり今では10人を超えています。9月以降も教室での学習とオンライン学習を並行して進めます。困難は新しいチャンスを与えてくれました。

 


新たなことに挑戦

                 日本語教室(夜) T.K 

 

 コロナ禍、2月末より日本語夜教室は休室となりました。私の学習担当者はインドネシア出身の20代のITエンジニアの女性です。会社では全て英語を使用し、日本語を使うのはスーパーのレジの人と私だけという環境の方です。彼女は2月から完全在宅勤務となり、現在に至っています。

 

 4月頃からオンライン授業に取り組まれるスタッフに触発され、一念発起!アナログ人間を自認する私が無謀にも彼女にオンライン学習を提案し、5月末より開始しました。家族に教えてもらい、何もわからないところからの出発でした。6月には日本語教室でZoom勉強会も開かれ、基本的なことを学びました。彼女のことを1年以上担当し人間関係もできていたため、特に大きな問題もなく進めることができました。

 

 授業は週1回、90分。最初の30分はフリートーク、1週間の出来事などを話して盛り上がり、後半60分は『日本語総まとめN3』を使って勉強しています。オンライン授業も慣れてくると対面の授業と同じように学習することができるということを感じました。また、オンラインの場合、日程も二人で自由に決められるため、仕事が忙しく残業の多い彼女は「コロナが終息してもできればオンライン授業がいいかな」と言っています。コロナ後も学習者の状況によっては一部オンラインを活用したりということも考えられるのではないかと思いました。

 

 

 私自身、コロナ禍でなければ取り組もうとも思わなかったオンラインでの授業でしたが、周りの人に助けられ、学習者にも恵まれ、新しい世界が少し見えたように感じています。早くコロナが終息し、また教室でみなさんにお会いできる日を楽しみにしています。


20年春、Zoomでの学習を始めて

日本語教室(夜)I.M 

  

 3月より新型コロナウイルス感染症拡大により日本語教室(夜)は休室となっており、4月新学期に入っても先の見えない状況でした。担当の学習者とメールで連絡をとると「Zoomで日本語の学習をしたいです。Zoomは簡単ですよ」という提案を受けてしまいました。

 

 ベトナムからの留学生である彼は通学していた日本語学校を終了し、4月から専門学校へ進学していたので、日本語の勉強をもう少し続けたいという希望は強かったと思われます。

 

 ちょうど、教室スタッフの中でも長引く様相のコロナ禍の中でオンラインなどを利用して、なんとか学習を続けようとする試みがメーリングリスト上で報告されるようになってきました。私もテレワーク中?の家族からポイントを教わり、準備を始めていた頃、教室有志による「Zoom学習会」の企画にタイミング良く参加でき、またオンラインでの勉強のやり方についてアドバイスも受けたりし、その後すぐに学習者とZoomオンライン学習を始めました。

 

 一年以上担当してきている相手でありレベルが分っている、また新しく入学した学校で一部オンライン授業を受けているので慣れており、私のZoom操作不慣れをカバーしてくれし、まあまあ順調に授業は継続されています。

最初の頃は学習者のオンライン環境が一部整わないとかあったが、これは工夫ができた。

最近では学習時間、場所が自由なため、つい学習時間の忘れや延期とか、やや学習内容への緊張感も薄れがあるようだ。しかし、学校での新しい授業や、アルバイトを抱えている彼には、オンライン学習という空間と時間の自由が日本語学習継続の助けにもなっていとも思われる。

 

 また私にとってもオンライン授業はまず自宅で、時間の融通が出来、三蜜を避けられるなど、特に暑い夏の時期では実に楽である。

しかし、Zoom上での資料の活用技術や、ポイントなる箇所を示し言葉だけの説明で理解してもらうもどかしさなどで、ボランテア(プロではない)教師としての限界がはっきりとし、厳しい。

国際協会日本語教室としては理念の一つとしての交流や、日本文化の紹介などの面もある。そこで、以前の教室での行事なども組み入れた、混然とした授業体制に戻れたらと思う。しかしコロナ後では、今までの授業体制だけにこだわらず、一部オンライン活用という多様性を組み込めないか?どの部分で?と模索しています。

 

<学習者の意見>

もしコロナ禍が落ち着き、以前の教室がまた開かれるなら、自分は教室に参加をしたいです。アルバイトなどは都合がつけられます。

 


オンライン授業について

日本語教室(夜) K.T 

 

 

 新型コロナウィルスの影響で、3月から日本語教室夜の活動が休止しました。

 

 やれることはないかと学習者、スタッフにアンケートを実施し、オンライン授業の要望があったので、オンラインでの教室を5月から開始しました。

 

 幸いなことに日本語教室夜はマンツーマンの形式なので、組んでいるパートナーとの合意が取れれば実施可能でこの面では垣根は低かったです。

 

 私のパートナーの要望としては、自由会話だったので、この面でもスムーズに実施できました。コミュニケーションツールとしては、ZOOMを使用しました。

 

 2か月ぶりにパートナーの元気そうな顔をみて、ほっとしました。また緊急事態宣言中のため、テレワーク、マスク不足の話題で盛り上がりました。

 

 オンライン授業のメリットとしては、コロナに感染する可能性がないことは勿論ですが、教室までの移動がないため時間の節約になること、授業時間の設定を自由にできることです。また学習者が分からない言葉はZOOMのチャット機能を使って文字で説明できる、画面共有機能を使って、必要な資料をお互いにみることができました。

デメリットとしては、一対一なので、教室のように皆がいて、だれとでも気軽に話せる、お互いに切磋琢磨できるといった雰囲気がない、教材を使用する場合の進め方に工夫がいることです。

 

 

 環境としては、初回はインターネットの取込み口がある居間でLANケーブルを接続しての授業を行いましたが、居間をその間占有するので、2回目以降は私の部屋でWiFi経由で行いました。当初電波が弱いため、ZOOMの画面が時々フリーズしましたが、パートナーのアドバイス(この関係の研究者)をいただきルーター、中継器の追加で問題解決しました。


毎月29日は肉の特売日

日本語教室(夜)U.H 

 

 毎月29日は、「肉の日」(にくのひ)。これは「2(に)」と「9(く)」のゴロ合わせによるもので、肉屋や焼肉店などでお得な割引サービスが行われています。

 

 コロナ禍で日本語教室(夜)がお休みのため、担当する学習者さんとは、6月からビデオ通話アプリのスカイプを使い、日本語能力試験N2文法の勉強をオンラインで行っており、7月29日(水)の学習では教材以外に「肉の日」を話題として取り上げました。

 

彼は来日して二年になりますが、それまで「肉の日」のことは知らなかった由。学習者がこうした生活情報に触れる機会は意外と少ないのかもしれません。

 

 逆に学習者の方は、母国の家族や友人と日常的にビデオ通話している人が多く、スタッフよりスマホやPCのスキルがあるようです。

私の場合もテレワークやオンライン帰省を余儀なくされていますが、授業は学習者さん主導で、彼が購入した電子テキストの画面を共有する形で進めています。

 

 日本語教室では、Zoom講習会をオンラインで開催し、初めての方でも気軽にツールを使えるようにサポートしています。

この機会に皆さんもオンラインツールを使ってみませんか。