サポーター養成講座(ようせいこうざ)を開催(かいさい)しました


 

2月11日(火・祝) 国分寺市の状況 教育委員会・国際協会

菅原雅枝先生(東京学芸大学 国際教育センター准教授)
「外国ルーツの子どもたちへの支援のために必要なこと」  

 

2月16日(日)   岩田一成先生(聖心女子大学日本語日本文学科准教授)

「やさしい日本」について 講義とワークショップ

 

 参加者は両日ともに、例年の2倍近い40名を超え、にぎやかに和やかに行われました。オリンピックを前にして、外国ルーツの子どもたちや、ボランティアに対する関心の高さがうかがえました。

 

 11日は、国分寺市の外国籍の子どもの支援について、市教育委員会 大島伸二統括指導主事より「学校現場の状況」について、国際協会からは押味事務局長より「支援の流れ」、森児童支援プロジェクトリーダーから「児童支援の実践報告」が報告されました。

 

 菅原先生のお話は、日本語、学習面、日本の文化・習慣と家庭(保護者)の文化の違い、家族との関係の面から講義され、子どもたちが体験する“大変さ”をワークショップ(板書されたベトナム語の文字を書きとるなど)によって、疑似体験し、理解を深めることができました。

 

 16日の岩田先生のお話は、異文化理解、防災の面でも注目されている「やさしい日本語」について、学習支援の観点から、講義とワークショップしていただきました。在住外国人のうち、英語が理解できる人よりも、日本語が理解できる人の割合の方が高いということ、ひらがなが読める人も80パーセントを超えるという現状から、やさしい日本語の普及は重要であり、また、外国人だけでなく、日本人にとっても公文書、学校文書、さらには教科書においても考えていくことが必要ではないかと指摘され、なるほどと思わずにはいられませんでした。

 

 両日ともに充実感いっぱいで、あっという間の4時間でした。

 

参加者の感想より

 

菅原先生:ベトナム語の板書を写す難しさを体験したことがすごく新鮮でした。言語を覚えるための書く練習を積まないうちに、新しいことを覚えなければならない大変さは、ハタからでは思っているよりも もっと大変なのだと実感することができました。:ワークをとり入れた学習など体験することで、子どもの気持ちを少しでも感じることができました。:学校現場の教員の方々にもこのような話を聞いていただく機会があると良いのではと思いました。:外国語ができないとサポートはできないかと開始当初は思ったのですが、菅原先生のお話を聞き、できることがあるのではと感じられてよかったです。

 

岩田先生:全国調査の結果で、英語ができる人の割合が少なく、日本語ができる人の割合が多かったのは意外。:やさしい日本語=外国人向けと思っていましたが、日本の教科学習にも改革が必要だなあと思いました。全ての事柄はいろいろな分野につながっているなあと実感しました。:やさしい日本語…外国にルーツのある方々のみならず、高齢者やハンディキャッパーの方々に対しても想定できうる幅広い内容と思いました。:日本語が難しくなってしまうのは「細かさ」に原因があって、それは日本人の性質や文化と結びついているのが興味深かったです。自分でも一文に長々と説明を加えてしまうことがあります。わかりやすさによって、理解や心のカベがへらせていけたらと思います。新型コロナウイルスは、ますます深刻になってきました。「これからも頑張ろう」「やってみよう」と思った気持ちは持ち続けたいと思います。